2023年1月27日(金)に永井路子(ながいみちこ)さん、本名は黒板拡子(くろいたひろこ)さんが老衰のため亡くなりました。
永井路子さんは確かな時代考証による歴史小説を多数残し、直木賞や女流文学賞を受賞する功績を挙げています。
そんな小説家の永井路子さんですが、支えてくれる夫や子供はいたのでしょうか。
また、結婚するまでに暮らしていた旧宅や今まで書いた小説の代表作などをまとめました。
永井路子の来歴
永井路子の子供や夫はいる?
永井路子の旧宅住所は茨城県古河市!
永井路子の代表作の小説
永井路子の来歴
永井路子さんの来歴を下記にまとめました。
西暦 | 来歴 |
1925年 | 3月31日に東京府東京市東郷町に生まれる |
1928年 | 茨城県古河町に転居 |
1942年 | 茨城県立古河高等女学校(現:茨城県立古河第二高等学校)卒業 |
1944年 | 東京女子大学国語専攻部を卒業 |
1949年 | 黒板伸夫と結婚し東京中野に転居後、小学館に入社 |
1958年 | 筆名「永井路子」の名を使い始める |
1961年 | 「マドモアゼル」の副編集長を退社して文筆に専念 |
1962年 | 神奈川県鎌倉市に転居 |
1964年 | 著書「炎環」で直木賞を受賞 |
1984年 | 著書を書き続けて菊池寛賞を受賞 |
1995年 | 戦後50年を期して歴史小説の断筆を宣言 |
1998年 | 寄贈した蔵書中核資料とした「古河文学館」を会館 |
2000年 | 東京都品川区に転居 |
2003年 | 古河文学館にて「永井路子展」を開催し旧宅を修復し一般公開公開 |
2023年 | 1月27日(金)老衰のため東京都中央区の病院で死去 |
永井路子さんはこれまでの功績から古河市と鎌倉市で名誉市民の称号を手にしています。
古河市で21年、鎌倉市で38年を過ごしその間に書いた著書やもらった賞で永井路子さんの偉大さがわかりますね!
永井路子の子供や夫はいる?
永井路子さんの夫は歴史学者の「黒板伸夫さん」で子供がいない可能性が高いです。
「永井路子」で親しまれていますが、それは筆名で本名は黒板拡子(くろいたひろこ)さんです。
ここからは、永井路子さんの夫の黒板伸夫さんの略歴を紹介したいと思います。
【黒板伸夫さんの略歴】
- 1923年(大正12年)に東京都で生まれる
- 東京大学文学部国史学科卒業をし、東京大学大学院を修了
- 平安博物館委託・講師、古川弘文館の編集長を経て清水女子大学教授・醍醐寺霊宝館長を務める
- 2015年5月11日に肺炎のため死去
- 2016年に大衆文学研究賞・大衆文学部門を受賞
東京大学出身とはかなり頭が言い方だったのでしょうね。
永井路子さんの小説が確たる時代考証があるのは、歴史学者である黒板伸夫さんの力が大きかったのかもしれませんね。
永井路子の旧宅住所は茨城県古河市!
永井路子さんが結婚する前までに住んでいたのは、茨城県古河市です。
約21年をそこで過ごし、現在では古河文学館の別館として「永井路子旧宅」が開館しています。
【永井路子旧宅の情報】
住所:茨城県古河市中央町二丁目6-52
電話番号:0280-21-1129
場所は下記の通りです。
この永井路子旧宅では、永井路子さんが住んでいた当時に近い状態に復元してある2階建ての土蔵造り建物です。
中には永井路子さんの幼少期~青春時代の写真や経歴のパネル等などを展示しています。
永井路子ファンにはたまらない別宅ですよね^^
永井路子の代表作の小説は?
永井路子さんの代表作の小説は下記の通りです。
【永井路子の小説の代表作】
- 1964年:「炎環」
- 1969年:「北条政子」
- 1988年:「雲と風と」
- 2008年:「岩倉具視」
「炎環」は直木賞、「雲と風と」は吉川英治文学賞、「岩倉具視」は毎日芸術賞を受賞しています。
「北条政子」は大河ドラマ「草燃える」の原作になった作品でもあり、この4作品は代表作にふさわしい著書です!
永井路子さんはこれまでに単書で73作品、共編著で7作品と文庫出版するなどまさに小説に生きた女性でした。
それではここから代表作以外の著書を下記にまとめました。
【永井路子の著書一覧】
- 炎環
- 長崎犯科帳
- 絵巻
- 宿命の天守閣
- 鎌倉の寺
- ほうじょう
- 日本スーパーレディー物語
- 新今昔物語
- 王者の妻ー秀吉の妻おねね
- 朱なる十字架
- 平家物語の女性たち
- 歴史をさわがせた女たち 外国篇
- 雪の炎
- 一豊の妻
- 旅する女人
- 愛のかたち 古典に生きる女たち
- 万葉恋歌 日本人にとって「愛する」とは
- 女の愛と生き方 女性史探訪
- ばくちしてこそ歩くなれ
- 乱紋
- 美のかたち 女性史探訪
- 太平記紀行 鎌倉・吉野・笠置・河内
- 日本夫婦げんか考
- 歴史をさわがせた女たち 日本篇
- 今日に生きる万葉
- 歴史をさわがせた女たち 庶民篇
- 悪霊列伝
- 歴史をさわがせた夫婦たち
- 永井路子の私のかまくら道 鎌倉の歴史と陰
- にっぽん亭主五十人史
- つわものの賦
- 随筆集 わが町わが旅
- 平治元年
- 右京局小夜がたり
- 執念の家譜
- 相模のもののふたち 中世史を歩く
- 源頼朝の世界
- 鎌倉人物志 対談集
- 流星 お市の方
- 銀の館
- 氷輪
- 太平記
- 古典を読む 大鏡
- この世をば
- 美貌の女帝
- はじめは駄馬のごとく ナンバー2の人間学
- 波のかたみ 清盛の妻
- 新・歴史をさわがせた女たち
- 最澄を辿る
- 雲と風と-伝教大師最澄の生涯
- 永井路子の方丈記・徒然草
- 歴史のねむる里へ
- 茜さす
- 噂の皇子(みこ
- 異議あり日本史
- わかぎみ
- 裸足の皇女(ひめみこ)
- 平家物語
- よみがえる万葉人
- 変革期の人間像
- 女の修羅・男の野望 私の歴史ノートから
- 山霧 毛利元就の妻
- 王朝序曲 誰か言う「千家花ならぬはなし」と
- うたかたの
- 永井路子歴史小説全集
- 闇の通い路
- 姫の戦国
- 葛の葉抄 あや子、江戸を生きる
- わが千年の男たち
- きらめく中世 歴史家と語る
- 望みしは何ぞ-王朝・優雅なる野望
- 元就、そして女たち)
- 戦国武将の素顔 毛利元就の手紙を読む
- 葵を咲かせた女たち 歴史よもやま話
- 美女たちの日本史
- 女帝の歴史を裏返す
- 岩倉具視 言葉の皮を剥きながら
【永井路子の共編著】
- 薬師寺・唐招提寺:入江泰吉
- 日本史の中の女性:松本清張・金達寿・山本藤枝・杉本苑子・水上勉
- ごめんあそばせ独断日本史:杉本苑子
- 「時代」を旅する:杉本苑子
- 時宗の決断―国難・蒙古襲来にどう対処したか
- 史脈瑞應「近代説話」からの遍路:寺内大吉共著
- 黒板勝美の思い出と私たちの歴史探究:黒板伸夫、永井路子編
圧倒的な数の小説とその著書の内容に永井路子ファンはたくさんいました。
国宝級の小説家といっても過言ではないくらいですね。
まとめ
「永井路子の子供や夫はいる?旧宅住所は古河市で代表作の小説はなに?」と題してお送りしました。
【永井路子の子供や夫はいる?】
- 夫(黒板伸夫)はいるが、子供はいない可能性が高い
【永井路子の旧宅住所は茨城県古河市!】
- 茨城県古河市に旧宅があり、現在は復元して「永井路子旧宅」として開館している
【永井路子の代表作の小説】
- 1964年:「炎環」
- 1969年:「北条政子」
- 1988年:「雲と風と」
- 2008年:「岩倉具視」
永井路子さんは、歴史学者である夫の黒板伸夫さんの力もあり、歴史小説に新しい風を吹き込んだ偉大な人物でした。
その偉大さから古河市の旧宅を当時に近い状態に復元し一般公開されるほどでした。
すでに有名な小説家ですが、この訃報でさらに多くの人が永井路子さんの存在を知り、小説を読んで頂ければと思います。
それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございます。